2007年10月06日
行ってきましたCEATEC
幕張メッセで行われていた展示会CEATECに行ってきました。
元々エレクトロニクスショーから発展した電子機器の展示会で、
ここに新製品発表、新技術発表のタイミングを合わせてくる企業も
多々あるという事からも、この展示会の業界での意義というものが分かります。
前置きはこのくらいにして、リポート。
大きな技術的トピックは、ネットでも流れるし、行ってもそんなに収穫は無いかな、
とも思っていたのですが、やっぱり展示会でしか体験・見聞きできない事は多々有りました。
まず、目に付いたのがこれ。
曲と歌詞を入れておくと、今曲の流れている部分の歌詞を自動表示するシステム。
もちろん、カラオケでの使用を念頭に置いているんでしょうが、
このシステムの特質すべきは、歌詞情報に全く時間情報が含まれていない事。
曲を音声解析して、歌詞のどこに当たるかを自動判別しているところです。
時間情報を使った方が正確なのでカラオケには使えませんが、
語学学習で発音をマッチングさせるなど応用範囲は有る技術だと思います。
これは、テレビにUSB-HDDに録画できる機能がつくというもの。
それで個人ごとにUSB-HDDを持ってみてはという提案です。
パソコンで録画するユーザーにとっては当たり前の話ですが
TVユーザー(非パソコンユーザー)には新しい利便性として受け止められる可能性があると思います。
可視光通信です。
今回が初出品では有りませんが、結構気に入っている技術です。
イベントとかで機械を駆動する時とかに可視光で信号を送ったりすると面白いと思うのですが。
通信してる様が目に見えますからね。
聞いた話によると、通常の環境では4.8kbps/10mぐらいのよう。
通信速度は仕方ないとしても通信距離は伸ばして欲しいですね。
より使い勝手の良い技術になる事を期待です。
特に人が集まっていたのは、やっぱりディスプレイ(テレビ)関係でしたね。
こればかりは、実際に展示会で見てみないと本当の画質は分からないので、
人が集まるのは当たり前なのですが。
比べてみると、液晶に比べてやっぱりプラズマは発色が良い。
が、有機ELとFEDもプラズマと遜色の無い発色をしていました。
(比べて展示しているところが無かったので優劣が付けられなかったのが残念です。)
有機ELと言えば、ソニーがプレゼンテーションステージでプレゼンやってましたが、
何せ11型では、迫力が・・・。
ステージ脇で27型の参考出品を見たところ、確かにその質の高さは感じました。
映像業界の品質チェックの為のマスターモニターは液晶の発色性、動画性能等の問題で
いまだにブラウン管を使っていると聞きます。
プラズマ・有機EL・FEDのいずれかがマスターモニターとしての地位を確立するかは、
今後2,3年のトピックでしょう。
展示会でしか体験できないと言えば、音響関係もそう。
あまり人は集まっていなかったですが、
聞く人が動いても音像がずれない多面体スピーカーや
振動する物体で有る限り何でもスピーカーに出来るという展示等、
ニュースとしては知っていますが、実際に聞くとやはり新たな感動が有ります。
個人的には、自分の曲を流してみたらどうなるのか試してみたかったです。
あと、面白かったのは、イベントホールでのRoboCup仕様ロボットの実演ですね。
千葉工業大学のサッカーロボットなのですが、何でも世界大会でのチーム対戦で2位になったとか。
参加チーム数は明かされませんでしたが。
しかし、動きはなかなか良い動き。
特にキーパーをしている時の横っ飛びのシーン(まあ、見ようによっては倒れているだけなのですが)は
なかなか迫力が有りました。
これに関しては動画を撮らなかったのが悔やまれます。
ネットを探し回ればどこかで動画が見られると思います。
そういえば、iVDRとかHD-DVDとか劣勢の技術の展示も結構頑張っていました。
有機EL照明のコーナーで年配の人(他メーカーを退職した技術者っぽい人)が
担当者に、
「それにはまず、自社内でLED照明との競争に勝たないとね。」
と声援を掛けていたのが何か技術者にとってはははえましい光景に思えました。
一人一人の技術者の日々の努力が、この展示会の展示となって結実している。
そんな事を想いながら、来年もまた来場しようと決めました。
投稿者 桜川 : 2007年10月06日 22:25
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