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2005年11月02日
なぜ、諺や格言が使われなくなってきたか?
最近、諺や格言を聞かなくなった。
日常会話で使おうとは思わないけれど、
歴史の中で培われた知識が失われるのは悲しい事だ。
本当に使われなくなりましたね。
この現象の原因を若い世代の言葉の乱れに求める向きもありますが、
自分は、それが主な原因では無いと思います。
ずばり言ってしまえば、その現象には、新聞とテレビが
深く関わっているのだと思います。
戦後、新聞もテレビも大衆路線を推し進めてきました。
それには、誰でも分かるような言葉遣いを使う事が必要だったわけです。
その結果、
義務教育で習わないような諺や格言は使わないという暗黙の了解が
出来てきたように思えます。
この傾向は、グローバル時代を迎えて益々拍車がかかります。
ニュースや報道(新聞も含む)が海外に配信されるようになると、
海外の人にも分かりやすい言葉遣いをする必要が出てきたわけです。
そうすると、海外の人が習わないであろう諺や格言を
使わない傾向になるわけです。
そうなれば、
そういう情報媒体に日常的に触れている人間が諺や格言を
使おうとするわけが有りません。
コミュニケーションの幅を広げるべきマスコミの活動が、
逆に狭めるように働いているのは、悲しい事です。
ps.
小説を書く時に諺は使いませんけど、
諺の世界観を使う事は良くあります。
なかなか便利なんですよ、これが。
それに、諺や格言には、長い間言い伝えられるのに耐えうる
世界観や人生観や物語性が有りますから、
その知識に触れてみるのは楽しい事です。
投稿者 桜川 : 2005年11月02日 01:24
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