« VisualDictionary | メイン | シルバーウィークって単語 »
2009年09月03日
私的希望
民主党圧勝で、16日から民主党政権が始まる事が決まったところで、
マニフェストから抜粋して(あくまでも)私的希望を上げてみます。
・天下りのあっせん全面禁止。行政系法人の仕事の見直し。
・官製談合と不透明な随意契約を一掃
・国家公務員の総人件費を二割削減
・国が地方に使い道を指定する「ひも付き補助金」は廃止
・企業団体による献金、パーティー券購入を禁止
・国会議員の世襲は禁止
これらの政策は、必達でしょう。
ここらへんの政策が崩れるようでは、政権交代した意味がほとんど無くなるような気がします
・衆院の比例代表定数を八十削減
まあ、これは出来れば。
国会議員に本当に国会のスリム化が出来るのかは疑問ですが。
・出産時に五十五万円の一時金を支給
・「子ども手当」は、子ども一人当たり年三十一万二千円を中学卒業まで支給
・公立高校生の授業料を無償化し、私立高校生には年十二万~二十四万円を助成
・大学生、専門学校生の希望者全員が受けられる奨学金制度を創設
・生活保護の母子加算を復活、父子家庭にも児童扶養手当を支給
・空き教室などの活用で保育所を増やし、待機児童解消を目指す
子供は社会の宝です。というか、子供を安心して育てられない社会は良い社会とは言えないでしょう。
ですから、財源との兼ね合いで許される限りは推進して欲しいです。
ただ、私学助成には昔から異論が有ります。
私的に運営している組織にやたらと国が助成するのはちょっと違うのではないかと。
その予算が有ったら、費用対効果を求めた上で、公立高校の受け入れ体制の拡充をやった方が良いのではと。
まあ、その前に公立学校の教員の評価制度をどうするのかという問題が有りますが。
・年金保険料の流用はさせない
それは当たり前でしょう。
ただでさえ財源が逼迫しているのに。
・「納めた保険料」「受け取る年金額」をいつでも確認できる「年金通帳」を交付する
・年金制度を一元化し、月額七万円の最低保障年金を実現する。一三年度までに法律を成立させる
年金は将来的には一元化するべきだと思ってます。
ただ、これまできちんと納めてきてきた人と未納者の扱いをどうするのか、
自営業者の所得基準はどうするのか等の問題に公平感を持った解決策を提示しなければならないでしょう。
・医学部学生を一・五倍に増やし、医師数を先進国並みにする。看護師などの医療従事者も増員する
・ヘルパーなどの給与を月額四万円引き上げて介護に当たる人材を確保する
医学部の学生も今は、技術や経験が必要な専門科を嫌う傾向が強いという話を聞いた事があります。
奨学金の拡充など、金持ちの親戚でなくても医者になり易いように道を広げる事は必要だと思います。
将来の人口減の事を考えれば、医療関係もある程度のオートメーション化は避けられないでしょう。
処方箋入れたら処方箋通りの薬が出てくる装置とか作れないんでしょうか?
(いや、これは政策とは別問題ですね(笑))
・ガソリン税、軽油引取税、自動車重量税、自動車取得税の暫定税率を廃止し、二兆五千億円の減税を実施する
・高速道路は段階的に無料化し、物流コスト・物価を引き下げ、地域と経済を活性化する
これには異論があります。
確かに物流コストを下げる事は必要ですが、環境問題との兼ね合いを考えても一律に自動車関係の負担を減らすというのはどうかと。
道路特定財源は環境税化するべきだと思うのですが。
・「戸別所得補償制度」の創設により、農業を再生し、食料自給率を向上させる
・畜産・酪農業、漁業に対する所得補償と林業に対する直接支払いの導入を進める
安易に所得補償してしまうと、努力しない農家が出てきてしまう可能性があります。
それをきちんと抑制する形で制度が出来るなら賛成です。
製造業のトップランナー制度みたいに、(あくまで例として)実績生産量x平均価格を売り上げが下回った分補償する等の方策が必要でしょう。
その他、生産合理化への支援は必要でしょう
・地域社会を活性化するため、郵政事業を抜本的に見直す
今のところうまくいっているので、これは変える必要は無いと思うのですが。
・中小企業の法人税率を18%から11%に引き下げ、融資に対する個人保証を見直す
・不当な値引きや押しつけ販売などを禁止する「中小企業いじめ防止法」を制定する
・中小企業を支援し、時給千円(全国平均)の最低賃金を目指す
80%以上の労働者は中小企業で働いている訳で、中小企業が活性化しなければ国全体も活性化しません。
その意味で中小企業の活力を上げる施策は重要です。
ベンチャーへの支援の拡充も必要でしょう。
(もちろん、これまでの轍を踏まないように審査は厳格化する必要がありますが)
補助金・助成金から無利子融資への変更で総枠を拡大、が私的持論です。
・職業訓練期間中に月額最大十万円の手当を支給する「求職者支援制度」を創設する
・常用雇用を拡大し、製造現場への派遣を原則禁止する
・同じ職場で同じ仕事をしている人の待遇を均等にして、仕事と生活の調和を進める
本来ならば、派遣の待遇は同じ仕事をしている人達と一緒であるべきで、
それは、他の就業先でのキャリアも加味して決められなければいけないはずです。
必要であるから派遣を雇う訳で、安くて済むから派遣という傾向は制限する必要が有ると思います。
・排出量取引市場を創設し、地球温暖化対策税の導入を検討する
・太陽光パネル、環境対応車、省エネ家電などの購入を助成し、温暖化対策と新産業育成を進める
先程も言いましたが、道路特定財源を直接環境税化すれば財源の問題も含めて相当程度解決されたはずなのですが。
とにかく、太陽光パネルは日本のメーカーがトップレベルの技術を持っている産業です。
政策的に伸ばしていかなければいけないのは当然でしょう。
・取り調べの可視化で冤罪(えんざい)を防止する
これは是非。
ちょっと論点はずれますが、繁華街・交差点への監視カメラの設置も犯罪予防、犯罪証拠確保の観点から肯定派です。
ただ、特定の日時の録画・録画の閲覧等は裁判所の令状が必要等の歯止めは必要でしょう。
(もしくは第三者機関の設置等)
・主体的な外交戦略を構築し、緊密で対等な日米同盟関係をつくる
・日米地位協定改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地の在り方も見直しの方向で臨む
・アジア・太平洋地域の域内協力体制を確立し、東アジア共同体の構築を目指す
・北朝鮮による核兵器やミサイルの開発を止めさせ、拉致問題の解決に全力を挙げる
・国連平和維持活動、貿易投資の自由化、地球温暖化対策で主体的役割を果たす
・核兵器廃絶の先頭に立ち、テロの脅威を除去する
外交に関して言えば、自民党政権、そんなに間違った事はしていないと思っています。
だから、正直に言えば、これまでの路線をそんなにいじって欲しくは無いです。
ただ、将来的には、アジア内の経済連携はますます緊密になるはずですし、
東アジア共同体への布石はしておく事は必要でしょう。
(東アジア共同体に関してはかなり多くの条件が揃う事が必要ですし、短期で進める話では無いと思います。)
いずれにせよ、55年体制で蓄えられた膿は全て一掃して欲しいです。
まあ、政治の世界ですから紆余曲折が有るとは思いますが。
投稿者 桜川 : 2009年09月03日 08:12
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://active-space.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/846