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2009年08月17日
皆既日食旅行記 in China 4日目前編
4日目、帰国予定日。
色々有った旅も今日で終わりだな、と思いきや・・・
朝、目が覚めて、今日で帰国かと思いながら外の景色を眺めた。
前に海外行った時もそうだったけど、3日すぎた辺りから、段々と周りの風景に違和感を感じなくなってくるから人間って不思議なもの。
現地の朝のニュースで昨日の日食の話を扱っていた。どこかの天文台での観測映像を流していたけれど、やっぱり上海は雨だったらしい。
まだ、集合時間まで2時間以上有ったので朝食の前にコンビニに出かけて、お土産になりそうな物を物色。
危ない食品は買えないので、結局上海グリコと中国明治製菓の商品を買い集めた。
まあ、その後空港で買った菓子は怪しい味がしたし、これはこれで良かったんじゃないかと。
一箱5元(=75円)前後なので、結構な量まとめ買いした。
朝食を食べて、荷物をまとめて集合。この時点で現地通貨の残額は60元くらい。
後は空港でなんか買って帰るだけだなと気楽な感じで、観光バスに乗り込んだ。
観光バスで待っている間、街を眺めていたが、ちょうどラッシュアワーなので、人も車も慌ただしい。
というか、交差点に入る時は、クラクションならすのが当たり前くらいに鳴り響いていた。
まあ、歩いている人も道路の真ん中で路線バス止めたり、歩行者信号が赤なのに一人歩き始めたらぞろぞろ歩き始めるとかやりたい放題。
ガイドが中国の交通ルールは勇気優先って言っていたけど冗談じゃないんだなと。
その後、別のホテルに泊まっているツアー客を拾いに行ったのだけれど、そのホテルと隣のホテルに”クラクション鳴らすな”看板が有ったのにはちょっと笑えた。
そのまま何事も無く高架道路を通って虹橋空港へ。さすがに空港構内らしく、タクシープールにはタクシーが50台くらい以上溜まっていた。
で、カウンターへ行ったら、大混雑。元々古い国内空港だとは聞いていたが、ここまで狭いとは思わなかった。
チェックインカウンターの広さで言えば、石垣島空港くらいかもしれない。
と思うほどのところに500人以上の客が順番待ちしているのだから、混雑しない訳はない。
しかも、中国人は混雑に慣れているらしく、バシバシ体を当てながら列の中を通り抜けていく。
さすが人口10億人の国だ、と半ば感心しつつ、チェックイン終了。すぐにセキュリティチェックを受けて、チェック後のエリアの店舗を彷徨った。
途中の書店で昨日の日食をトップに持ってきていた新聞が有ったので、2部ほど買う。値段は一部1元(=15元)。安いので結構みんな買っていた。
で、指定された搭乗口まで行く。とガイドの人が居て、他の搭乗口に回れという。搭乗口が変更になったらしい。
指定された搭乗口は、通路の逆の端当たり。一体どういうトラブルがあったんだろうか?
変更された搭乗口のそばに売店があったので、お土産を物色。
土産物屋で英語でPEANUT CAKEとALMOND CAKEと添え書きしてあった12個入りパックの物が有ったのでついでに購入する。
この商品は後々自宅に帰ってから、ただ落花生とアーモンドの粉を軽く固めただけのものという事が判明する。まずくはないのだが、うーんという味。
(というより、どこがCAKEだよ、と突っ込みたくなった。)
そのうちに搭乗が始まったので、搭乗の列に並ぶ。
並んでいる間に空港のテレビでコミカルな子豚のキャラが出てくる新型インフルエンザの宣伝をやっていた。有る意味、ちょっとシュールな宣伝だった。
搭乗すると、近くにガイドが座っていたので色々話を聞いた。
ガイドによると、中国の国内線でこれだけの大型機(確か2-4-2の8列)が飛ぶのは珍しいとの事。
チェックインの時にJTBとHISの旗をちらっと見たし、やっぱ日食ツアーでこっち来ていた日本人が多かったのかなと思う。
それと共に、中国人も上海以外から結構日食を見に来ていたのかもしれないと思った。
そう言えば、日本人なんですか?とガイド(男)に聞いている失礼な人が居たので、ちょっと耳を傾けていると、中学・高校くらいの時に中国に住んでいた帰国子女という事らしい。
なるほど、それで見た目中国人ぽいのにやたら腰が低いんだなと、ガイドさんには悪いが妙に納得してしまった。
飛行機は北京の方向へ飛んでいく。北京は上海の北北西なので、地理的には日本から離れる方向になる。
帰国する為にわざわざ遠くへ行く事になる。
そう言えば、隣の席のイヤホンジャックが壊れていた。最初はヘッドフォンの故障かと思って自分のを差し込んでみたが聞こえ無かった。
自分の席は聞けたので申し訳なかったが、中国の伝統音楽(だと思う)チャンネルを聞きながら、少し眠りについた。
気づいた時には、もう北京まで30分くらいだというアナウンス。窓の外を見たら水の色が灰色に見えるでかい川が遙か雲の下に横たわっていた。
今考えると、あれが黄河だったのだろうか。
まもなく、北京市の城壁みたいな光景を横目に北京空港に到着。中国の国内線だから、着陸が荒っぽくないか心配していたけれど、そうでも無かった。
着いてからすぐに荷物のピックアップをして、一応ガイドが人数確認してロビーへ。こちらの空港は首都国際空港だけあって、かなり広い空港。
現地時間の午後3時頃で、まだ成田便の搭乗まで2時間以上有ったが、チェックインカウンターでチェックイン。
案内図が有ったので見てみると、3滑走路、3ターミナルの巨大空港。
そういえば、成田空港も最初の構想では4滑走路だったと聞いた事があるなと思いつつ、
まあ、お土産も充分買ってあるし、する事も無いので早めにセキュリティチェック受けようと考え、搭乗口の案内に従って進んでいく。
と、途中で蝋人形が勢揃い。
何かと思って見ていると、歴代のオリンピック委員会の会長らしい。多分、北京オリンピックの時に設置してからそのままなのだろう。
搭乗口までずいぶん歩かされるなと思ったら、なんと国際線ターミナルへの構内列車の駅が出現。2,3分待って列車が到着したので乗って国際線ターミナルへ。
5,6分程時間がかかったので、直前に来る人大丈夫なのかなと思いながら、出国審査とセキュリティチェックを受ける。
セキュリティチェックの後は、搭乗口へ向かいながら途中の店とか散策していたが、買いたくなるような物は無し。
で、搭乗口に向かったのだが、果てしなく遠い。よく見ると、ターミナルの端まで、歩いて7分とか書いてあった。しかも、動く歩道は全く無し。
チェックインカウンターからここまでゆうに30分以上はかかっている。直前に来る人大丈夫だろうかとあらためて心配になる。
搭乗時間までは、30分以上有るので、待合い席でなんだかんだいって面白い旅だったな、皆既日食もしっかりと見れたし、とか、旅の記憶をたぐりながらぼうっと過ごす。
ちょうど搭乗口の近辺に自動販売機が有ったので、残っている10元札を入れる。
が、ぼろぼろの10元札では認識してくれないらしく、何回も突っ返される。ガイドさんが気づいて他の10元札に交換してくれたら、今度はすんなりと通った。
これで、もう所持金の中に札は無し。帰国してから両替をするのは結構めんどくさいので使い切れて良かった。
隣の搭乗口は、名古屋行きの便だったので、搭乗が始まったらしく、アナウンスをしていた。
それから20分ほど経って、係員が”名古屋、名古屋”と中国訛りっぽく叫び始めた。正直言うと最初何言ってるんだか分からなかった。
どうやら、出発時刻が迫っているのにまだ来ていない人が居るらしい。
その時には、もう空が暗くなっていたのだが、夕方になったからだろうと、ほとんど気にも止めなかった。
成田便の方も搭乗時間になったので、一階の搭乗口まで行く。が、搭乗は始まっていなくて、係員が慌ただしく連絡を取っていた。電光掲示板の搭乗時刻も消えていた。
ガイドの言う事には、どうやら雷が発生していて、それを避けるらしい。
そのうちに空が相当暗くなってきて激しい夕立が降ってきた。雷の音もフロアまで聞こえてきた。
名古屋便の方も搭乗中断になったらしく、フロアには結構な人が居た。
そのまま、30分ぐらい集中豪雨が続いたので、ガイドがフライトが遅れるのかと係員に確認にいったら、”当たり前でしょ”とつっけんどんに返されたと言っていた。
1時間程経ってやっと雨も収まってきたが、その間全部の便の離陸が止まっていたらしく、また、しばらく待ってからの搭乗になった。
搭乗口からは、バスで飛行機まで移動。
飛行機のタラップには人が結構並んでいて、雨もまだ降っていたので、バスから降りるタイミングを見計らっていると、”お前ら早く降りろよ”というような表情で運転手に睨まれた。
席の方は、席がもう無かったからかどうなのか、ビジネスクラスの席。しかし、両隣とも中国人らしき人。
ビジネスクラスの3/4以上中国人でしかも中国語で遠くの席と話あったりするので、なんか肩身が狭かった。
しかも、左隣の人が携帯電話でビジネス関係の電話が入るのか、ひっきり無しに話しているし、右隣の人は携帯でメールを送受信していた。
そのうちに、乗務員が気づいて注意したが、その人は、”まだ離陸しないんだから良いだろ”みたいな事を英語で言っていた。
確かに、離陸まで相当待つだろうし、それはそうかもしれないと思った。しかし、英語で話すとは。
もしかしたら、左隣の人は香港人だったのかもしれない。
で、待っていたのだが、一向に動き出す気配無し。そのまま1時間も経つと、さすがに乗客全体のイライラが募っている雰囲気がした。
しかし、中国語で悪態を付いてるのは言葉が分からないだけにちょっと怖かった。
で、そのまま待つ。完全に空は晴れて夕焼けから夜に入っていた。だが、動かずさらに1時間くらい経つ。
一体、成田に着くのは何時になるのだろうと思っていたら、中国語のアナウンスが流れた。瞬間、中国人の乗客が笑い出した。
一体、何が起こったのかと思い、隣の人に
"What?"と聞いたら、
"This flight is canceled."と返ってきた。
思わず、"cancel!?"と大きな声を上げてしまった。
最後に、日本語でアナウンスが有って、飛行時間は3時間かかり、このままでは成田空港の運用時間内の夜11時までに着けないから欠航との事。
成田空港が24時間空港で無いのをこんなところで感じるとは思わなかった。
すいません。まだ、旅は続きます。
投稿者 桜川 : 2009年08月17日 23:55
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