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2010年02月14日
日銀が国債の債権放棄を行う事は可能か?
現在、政府が発行する国債は700兆円近くまで膨れあがっています。
(2000年度辺りまでは300兆前後だったという資料を見た事が有ります。)
一年辺り40兆円償却するとしても18年近くかかり、
その間、国債無しで財政をやりくり出来る見込みは薄いです。
だから現在、日銀の国債直接引き受け、無利子国債の発行という議論が出ている訳です。
個人的には、前年度GDPx前年度失業率を限度として国債直接引き受けを可能とする形の案には賛成なのですが、
法律の改正を必要とする+財政規律の問題が有る等、なかなか実現は難しいようです。
そこで思いついたのですが、似たような効果を持つ方策として、
日銀が国債の債権放棄を行うという方法があるのでは無いかと。
日銀は、市場を通じて、現在国債の発行残高の15%を持っているそうです。
つまり、額としては100兆程度。
単純に政府の公債費の15%が日銀に払われているとすれば、
40兆円x15%で6兆円近くを吸収してしまっている訳です。
デフレの現状を思えば国債を市場売却する訳にもいかず、
影響を相殺させるだけでも、最低でもこの額以上の資金供給をしなければ行けない訳です。
これは無駄な資金循環のような気がします。
その悪循環を止める為には、日銀がデフレの続く間は毎年、
有る程度の国債を債権放棄をすれば良いのではないかと。
実際の民間企業でも経営再建中の企業には債権放棄が行われます。
ならば、同じスキームで日銀が債権放棄を行っても問題は無いのでは、と考えました。
もちろん、この方策が金融市場に影響を与えないはずは無いですから、諸外国から文句が出るでしょう。
その場合は、諸外国と共同で中央銀行が自国国債の債権放棄をすれば良いと考えます。
なぜなら、過剰な国債で悩んでいる国はたくさんあるのですから。
もちろん、現行法上の問題や金融市場としての副作用等の問題は有るでしょう。
そこは識者、専門家の意見を聞いてみたいところです。
PS.
調査中、驚いたのですが、現在、オーストラリアは国債の償還が全て終了していて、
国債残高0のようですね。
投稿者 桜川 : 2010年02月14日 17:45
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